〇 今日の一献 エミール・ガレの世界が広がる 大一美術館へ行ってきた

―― 地域で光る、東海地方唯一のガラス工芸美術館

 『灯台下暗し』とはこのことだ。
 お恥ずかしながら、同じ中村区内に住みながら、しかも昨年にはもう開館20周年を迎えたという、主として19世紀末フランスのガラス工芸家エミール・ガレの作品群を展示する大一美術館へ、遅ればせながらパートナーとともに行ってきた。

00-P1180835.jpg

 大一美術館は、パチンコメーカーの大一商会が、企業メセナの一環として同社オーナーの収蔵品を元に1997年(平成9年)5月に開館したもので、美術館の敷地は、同社のもと工場跡地に建てられている。

 ここでは、展示物の写真撮影が可能となっている。

00-パノラマ 20180110-01

 正面玄関の二重扉を開けて入ると目の前に、ロビー天井から垂れ下がる火炎のような巨大なガラスのシャンデリアに圧倒される。
 この作品は、アメリカの現代ガラス工芸作家デイル・チフーリの1997年の作品で、600個のガラスで構成され、重さは500kgもあるという。

 正面の階段を上がった2階は、この現代作家チフーリの作品の展示場で、1階ホールの左手から入ったところからガレ作品群の世界が広がる。

00-P1180852.jpg

 目玉作品の一つ、エミール・ガレの「鯉文月光色花器」1878年パリ万博出品。
 ジャポニズムの影響を色濃く受け、葛飾北斎の「魚濫観世音」をモチーフにした作品。

000-魚濫観世音-b0

 葛飾北斎の「魚濫観世音」

00-P1180868.jpg

 「昆虫と風景文花器」1880年
 エミール・ガレの肖像写真を写し込んでみた。

00-P1180883.jpg

 シャルル・マルタン・エミール・ガレは、陶磁器ファイアンス焼きと家具の工場の息子として1846年5月フランスロレーヌ地方ナンシーで誕生。ガラス製造の技術を習得し、1878年のパリ万国博覧会に出品してから認められ、アール・ヌーヴォーを代表するフランスのガラス工芸、陶器などの巨匠となった。1904年9月白血病により死去(58歳)した。

00-パノラマ 20180110-06

 展示場の風景

00-20180110 ガレの大一美術館-02

 左上:「アラベスク文様花器」1889年
 右上:「ダリア文花器」1890年
 左下:「王妃マルゴ文花器」1880年
 右下:「ローズ・ド・フランス」1900年

00-P1180861.jpg

 「蜻蛉文漆風碗」1884年(伊万里焼茶器風ガラス碗)

001-P1180902.jpg

 「ジャンヌ・ダルク文花器」1889年のパリ万博出品

00-P1180923.jpg

 「好かれるための気遣い」
 1889年のパリ万博出品(青緑の4層ガラス)

00-P1180874.jpg

 「龍文花器」1890年(エジプト様式図柄作品)

00-P1180881.jpg

 「花形花器」1900年(中世風作品)

00-P1180912_201801112327508ba.jpg

 「ジャンヌ・ダルク文ランプ」1903年

00-P1180915.jpg

 「菊に蝶文ランプ」1900年(左手前)
 「紫陽花文ランプ」1900年(右)

00-ガレ作品-001 Face Book20180110

 日本の文化工芸品に多大な影響を受けた作品群(陶器作品)
 左上:「薩摩写獅子香炉」1870年
 右上:「装飾扇 菊に蝶」1878年
 左下:「獅子形陶器」1884年
 右下:「蝶文水差し」1880年
 
 わたしたちがエミール・ガレの一連の作品群に、なぜかしら深い親しみを感ずるのは、きっとこのジャポニズム(日本文化趣味)に強い影響を受けた作品が多いからに違いない。

00-P1190033.jpg

 「古代船形人物文飾り花器」1884年(陶器作品)

00-P1190003_edited-1.jpg

 「蛙と魚文貝形陶器」1883年(陶器作品)

00-IMG_20180110_0001.jpg


 ● アメリカの現代ガラスアートの先駆者 デイル・チフーリの作品展示

00-パノラマ 20180110-07

 2階には、現代作家チフーリの作品ガ展示されている。 

00-P1180980.jpg

 ベネチアで修行したチフーリの作品は、ベネチアングラスの系譜を色濃く感じさせる。

00-パノラマ 20180110-09

 デイル・チフーリの肖像写真とその作品
 1941年アメリカワシントン州タコマ出身。ワシントン大学でテキスタイルデザインや建築学を学んでいる時にガラスに出会い、ヴェネチアでガラス工芸を習得し、アメリカ・デザイナー研究所賞、視覚芸術家賞などを受賞し、現代ガラスアートの先駆者として世界で最も注目される作家のひとりとなった。イングランド滞在中の1976年、自動車事故で左目が盲目となった。1992年には、アメリカで初めての人間国宝に認定されている。


● ピエール・オーギュスト・ルノアールの作品展示

00-P1180955.jpg

 ルノアールの「ビスケットを持つ幼児」(1896年)
 収蔵品の企画展、同時開催の「2大巨匠名品との出会い」3月4日まで

00-P1180948.jpg

 「花帽子の若い娘」(1895年)

00-IMG_20180110_0002.jpg

00-P1190043.jpg

 館内のミュージアム・ショップ

00-P1180840.jpg

 市中心部から少し離れた西部地域に立地する施設だが、高品質でエレガントな企画展示が行われており、ガレ作品を中心とする東海地方唯一のガラス工芸美術館として、訪れて決して期待を裏切られることはないと思う。

00-P1180838.jpg

 大一美術館
 名古屋市中村区鴨付町1-22
 開館時間:10:00 – 17:00
 休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、12月30日~1月1日









コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

最新記事
カテゴリ
プロフィール

2011deko

Author:2011deko
でこちんの
  『いつか ありしこと。』
   のブログへようこそ!
(掲載写真は、クリックする
と、拡大写真になります。)

性 別:男性
住 居:愛知県
趣 味:ブログのカテゴリー

天気予報

-天気予報コム- -FC2-
月別アーカイブ
来場者数
検索フォーム
リンク