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〇 今日の一献 西枇杷島の山車まつりを支えた青物問屋の財力 その1

―― 「尾張西枇杷島まつり」2013を見物して

 古くから伝わる建物や街並み、あるいは、まつりや人の技などといった、有形・無形に残る古い文化やその暮らしに触れたとき、ひとは久しぶりに遠い記憶がよみがえり、なぜか懐かしく感じられて、暫くの間そのままそれに浸っていたいという欲望に陥るものだ。

 それが昂じると、ときにはそこでの生活に憧れ、棲んでみたり、それが叶わないまでも、そこに暮らすひとたちを羨んだりすることもあるかもしれない。

 しかし、一見、煌びやかで華やかそうに見えるそうした文化や、気楽で穏やかそうに見える暮らしにも、実はその維持・保存や生活・活動を支えようとする、わたしたちの窺い知れない直向きなひとの意欲と情熱と、莫大な努力と労苦が、日々の営みの中で絶え間なく注ぎ込まれ、積み重ねられてきたにちがいないのだと思う。


〇 「尾張西枇杷島まつり」の起源と5両の山車
 名古屋の西の境を南北に流れる庄内川で接する、清須市の一部、旧西枇杷島町で古くから行われてきた「尾張西枇杷島まつり」は、毎年6月の第1土・日曜日に開催される。

 今年(2013年)は、6月の1日、2日にまつりが開催され、からくり人形を乗せた五輌の山車の勇壮な曳きまわしと華麗な打ち上げ花火が披露され、旧美濃路街道の枇杷島大橋から新川町手前までの地域(約1.4㎞)を中心として200店もの露店が並び、20万人ともいわれる見物人で賑わった。

 このまつりの開かれる西枇杷島の町は、庄内川に架かる枇杷島橋から西に続く美濃街道の宿場町「清須宿」の街並みと、橋から北に続く岩倉街道の結節点(追分)に当たり、江戸時代には江戸の神田、大坂の天満と並んで三大青物市場と称された、「下小田井の市」の中心として栄えた町だ。

 そして、この繁栄と豊かな財力を背景として、各町内会ごとに立派な名古屋型山車が作られるようになり、江戸時代末期の1802年(享和2年)に橋詰町(王義之車)、問屋町(頼朝車)、西六軒町(紅塵車)の3両の山車が、須佐之男命を祀る橋詰神社・六軒神社・松原神社の祭礼に出たのが最初といわれ、1805年(文化2年)の東六軒町(泰亨車)、1872年(明治4年)の杁西町(頼光車)の参加により、現在の5両となっている。

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 この山車は、当時名古屋城下で春に開催されていた、東照宮祭の古い山車や幕を買い求めたものが起源だが、山車祭を始めたものの、尾張藩の規制によって人形からくりの演技が許されたのは、1813年(文化10年)まで待たされることとなったという。
その経過から、先の大戦で名古屋東照宮祭の9両の山車がすべて戦災で焼失したことにより、今では名古屋東照宮の祭礼の形態を引き継ぐ数少ない祭としても知られるようになった。

 〇 今日の一献 墓碑銘か。『名古屋まつり わらべうた』
 ―― ビル壁面に名残を記す、「名古屋東照宮祭」の山車たちの鎮魂碑

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 これは、1975年(昭和50年)に撮影された、枇杷島町内の航空写真だ。町内を通る美濃街道の町並みの特徴が良く分かる。

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 西六軒町の紅塵車
 美濃街道と岩倉街道との追分にある枇杷島橋のたもとの橋詰町から問屋町、東六軒町、西六軒町、杁西町がその繁栄と財力の証として5両の山車を曳く。


 そもそも、「山車」とは、天から神が降りる際の目標物としての依代の役割を果たすものとされており、橋詰町、問屋町の氏神は橋詰神社で、東六軒町と西六軒町は六軒神社が氏神で、いずれも天王社で牛頭天王を祀り、疫病退散を願う祭りとなっている。

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 美濃街道に沿って両側に建ち並ぶ町屋と露店、そして浴衣姿の女性が、まつりに華を添える。

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 東六軒町の泰亨車
 夜祭りに向けて、提灯が山車に付けられた。

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 橋詰町の王義之車
 山車蔵から曳き出された山車の後ろを、赤い名鉄電車が通り過ぎる。

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 杁西町の頼光車

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 まつりを楽しむ人の流れと問屋町の頼朝車(振陽車)

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 美濃街道を跨ぐJR東海道線を列車が走り去る。

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 橋詰町の氏神、橋詰神社

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 まつりの初日の夜には、恒例の打ち上げ花火が庄内川河畔で打ち上げられる。


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〇 今日の一献 西枇杷島の山車まつりを支えた青果物問屋の財力 その2 に続く
  ―― 「尾張西枇杷島まつり」2013を見物して   
 
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