〇 今日の一献 自然が包み込む我家の小庭

―― 貴種か、奇種か、それとも稀種か。カエルの、ぴょん太 再び。

 季節が移りゆくのを快く実感するときは、暑さ寒さの体感の変化だけでなく、何かの拍子に日の長さの微妙な変化とか折々の季節の花の蕾が膨らんだことなどに、ふと気が付いたときだ。
 短期間とはいえ、季節は荒々しい夏だけの、ジリジリ焼け付く赤道直下の熱帯の国に暮らしたことのある者にとっては、四季のある温帯の気候風土の彩の豊かさや優しさは、水がおいしく安心して飲めることと併せて、つくづくこの国は贅沢で恵まれた国なのだと思う。
 
 先日の日曜日、我が家の小庭の庭いじりをしていたら、青紫蘇の下から聞こえた、ガサガサという物音に、一瞬ぎょっとしてたじろいたけれど、それがぴょんと跳んで顔を見せたのはカエルだった。

 そういえば確か昨年も、この時分に顔を見た記憶があって、立ち上げたばかりのわたしのブログの記事のネタに使ったのだった。

〇 今日の一献 とのさまカエルの、ぴょん太(2011-09-18 動  物 )
http://2011deko.blog.fc2.com/blog-entry-19.html

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 今年も棲息が確認された、「ぴょん太」たち。

 今年、わたしは2匹を確認し、画像に撮った。確か昨年は、3匹跳ぶのを確認した。パートナーが毎年そのうちの1匹目を「ぴょん太」と名づけているが、2匹目と3匹目の名前は、以前孫に名前を付けるように手紙を出したが、まだ決まっていないようだ。
 目の良いパートナーによると、今年も3匹いるそうな。だから名前が決まるまでは、まあとりあえず、「ぴょん吉」、「ぴょん助」と少し時代がかった古風な名前でも仮に付けておくことにする。

 ところで、この記事を書くにあたって、少し調べてみたところ、「とのさまカエル」と「ダルマカエル」とは、よく混同されるとのことだ。

 昔から、とのさまカエルなんていうのは、最もポピュラーな種類のカエルで、どこにでも居ると思っていたが、不思議と関東平野と仙台平野には居なくて、代わりに、とのさまカエルに近縁だけれど、脚が短くて達磨のように丸いことから、「ダルマガエル(達磨蛙、学名:Rana porosa)」と分けて呼ばれるカエルが存在するとのことを初めて知った。
 この関東地域のダルマガエルは、「トウキョウダルマガエル(東京達磨蛙、学名:Rana porosa porosa )」と呼ばれるそうな。

 一方、静岡以西の関西方面にもダルマガエルが棲息するそうだが、こちらの方は「ナゴヤダルマガエル(名古屋達磨蛙、学名:Rana porosa brevipoda)」と呼ばれ、愛知県から広島県、香川県と範囲は広いけれど、どこも限られた区域にしか棲息しておらず、その棲息数は減少の一途をたどっていることから、国(環境省:絶滅危惧ⅠB類)も愛知県(絶滅危惧Ⅱ類)も稀少種に指定しているとのことだ。

 それが分かって、ではうちの「ぴょん太」たちは、絶滅危機の稀少種の「ナゴヤダルマガエル」かどうかが俄然、気になってきた。

 うちの「ぴょん太」たちが稀少種生物であるともなれば、ブログの記事にしたりして我が家の場所が特定されるようなことがあれば、早晩怪しからぬ収集家の密猟の対象にもされかねないし、何と言っても、わたし自身が、保存・繁殖のための様々な手当て、工夫や勉強までしなければならなくなるにちがいないのだ。

 それで、改めて資料を引き寄せ、「ぴょん太」たちの画像を眺めなおして、「とのさまカエル」と「ナゴヤダルマガエル」の特徴の違いをつぶさに検分してみた。

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 別の日に撮影した、より拡大した画像で特徴を見る。

① 「とのさまガエル」は、スマートで足が長く跳躍力が強くて、後肢の中指が鼓膜に届くのに対して、「ダルマガエル」は、ずんぐり、足が短いから鼓膜に届かない。(この画像では、腹が大きく、後肢の中指が鼓膜に届かないように見える。「ダルマガエル」か。)

② 「とのさまガエル」は、普通、背中の真ん中に縦の線があるが、「ダルマガエル」は、背中の真ん中に線がないものが多い。中にはある個体もある。(この画像では、背中の真ん中に、緑の縦線がある。)

③ 「とのさまガエル」は、背面の暗色斑紋が融合している。「ダルマガエル」は、それが孤立した紋になっているという特徴がある。(この画像では、背面の暗色斑紋が融合している。)

④ 「とのさまガエル」は、腹部がほとんど白であるのに対し、「ダルマガエル」のお腹は、背中・脇腹から連続した網目状の斑紋が入る。(この画像からでは、判別できない。)

⑤ 「とのさまガエル」は、「ゲッゲッゲゲ」と鳴くのにり対し、「ダルマガエル」は、「ギューギュー」又は「ギギギギギギ、ギーギーギー」と鳴く。(この画像からでは、判別できない。)

 とまあ。こんな違いがあるそうで、特徴の5つの要素のうち、画像で確認できる要素では、①以外の、②、③が「とのさまガエル」の特徴を呈している。さらに、付け加えるなら、このところ夜のベランダでわたしが聞くカエルの鳴く声で、「ギューギュー」又は「ギギギギギギ、ギーギーギー」と鳴くのを聞いたことはない。

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 これが稀少種の「ナゴヤダルマガエル」だという。(借用画像)

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 結局、うちの「ぴょん太」たちは、ごく普通の「とのさまガエル」だと思う。

 そんなことから、これらを総合すると、うちの「ぴょん太」たちは、貴種の奇種で、稀種な「ナゴヤダルマガエル」ではなく、わたしの子供たちと同様に、普通の、ごく普通の子達、「とのさまガエル」であろうとの結論に至って、実は、正直わたしはほっとしているところなのだ。

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 そも自然とはなんぞ。山や海や森や野原だけでなく、人間の住む里や街すらも含んだ、全ての広がりが自然を形成しているのだと思う。そして、その自然が我家の小庭をも優しく包み込んでくれているのだ。だから、通りすがりにちょっと立ち寄って、訪れてくれる動物たちも多い。




〇 今日の一献 思わせぶりにビーナスが、アポロンの前を通り過ぎるのを見た。

―― 8年ぶりの金星の太陽面通過。次は105年後に。

 先日は曇天の中でも金環日食(5月21日)の観測が出来たことに大いに気を良くして、6月4日の部分月食の観測にも挑んでみたが、あいにくその時間は月の出で高度が低いうえに天候が回復せず、結局雲が去って満月が見えるようになったのは蝕が終わった頃だったから、わたしの気持ちに若干のフラストレーションが残った。

 だから6日の金星の太陽面通過は、今回これを見逃すと次は105年後の2117年12月11日まで待たねばならないと聞いて、105年後では、大体わたしが生きていられるはずが無いから、今回どうしても見ようと決心した。

 ところが、日本列島に向かって台風3号が近づいており、当日の悪天候が思いやられ、またもや週間天気予報と睨めっこの気が揉める日が続いたが、前日、ままよ駄目元と決めて、とうとう仕事を休むことにしたのだ。

 今回も朝早く起きて、3階の寝室から2階のトイレに駆け込んで、小さな窓から東の空を見た。雨天ではないが、雲が厚い。だから太陽は見えない。
 
 失望したけれど、気を取り直して、いつものわたしの観望所の2階のベランダに出て、まずは機材をセットして雲が晴れるのを待つことにした。太陽面通過の始まりの午前7時10分が過ぎても黒い雲は去らず、時々雲間から光が見えることに希望をつないで、部屋から出たり入ったりしながら、じりじりした思いで待つ。

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 午前8時20分ごろ 依然として黒い雲は去らず、時々雲間から光が見えることに希望をつなぎながら待つ。

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 午前8時46分ごろ ようやく雲が薄れ、太陽ゴーグルを通して金星の黒い影が、太陽の黒子のように見え始めた。(太陽面の左下)

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 午前9時12分ごろ まさに天の配剤、幸運にも晴れ渡り、強い太陽の光で暑くなった。しかし、通過する金星の影がはっきりと写し出された。

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 午前11時42分ごろ 太陽の南中前。右下へ通過して行く。(もう既に「最小角距離」の時、午前10時50分ごろを過ぎている。)

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 午後0時40分ごろ 南中後の太陽面の通過を終えようとする金星。
 地球が自転しているから、見掛け上、左下から上、右下へと弧を描くように見える。

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 「太陽に金星のホクロ。6時間で横断しました。」と伝える、6日夜のNHK第1テレビニュース。


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 ところで、この天井画は、約140年前(1874年)の金星通過を観測した学者が、その後天文台長に就任した時に、フランスのパリ天文台の天井に描かせたものだそうだ。

 左側に馬車を駆って天空を行く、太陽神、アポロンが描かれており、その前を舞踏しながら横切っている裸の女がヴィーナス(金星)だという。
 また、左下には望遠鏡が見え、右下に描かれているのは、この時金星通過を観測していた3人の研究者だという。

 昔から、フランスでは金星への関心が高く、絵画で残すことで、研究の進歩を示そうとしたものと考えられている。

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 金星の太陽面通過の見掛けの軌跡。(中日新聞朝刊から)

 今回、金星は、太陽面を左下から右上に直線の軌道で通過した。

 しかし、わたしたち地球から見ると、地球が自転していることから視野が見かけ上右回転し、ビーナス(金星)が、思わせぶりに弧を描きながら、アポロン(太陽)の前を通り過ぎたようにわたしには見えたのだ。

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 撮影に使用した唯一それらしい機材、仏製の「ジッツォ」の三脚を、今回初めてご披露する。

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 今回も最後に、おまけとして、金星の太陽面通過の経過をまとめてみたので、ご笑覧いただきたい。






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