FC2ブログ

〇 なばなの里の「ホタルまつり2018」に行ってきた

―― 光芒を引いて飛翔する ゲンジボタルの饗宴

 かねてから三重県長島のなばなの里では、この季節になると施設の中を流れる清流の岸に発現するホタルの観察会「ホタルまつり」が開催され、多くの観客で賑わう。

 うちのパートナーが年間パスポート会員となっていることから、わたしたちは折々の季節の花を愛でにここを訪れるのだが、今夜はゲンジボタルを観に出かけた。

 ゲンジボタルの成虫は、体長15mmほどと国内では大型のホタルで、幼虫が清流に棲むカワニナを食餌としながら生育することから、世界に分布する2000種のホタルのうち、タニシを食餌とするヘイケホタルとともに8種の水生ホタルの一つとされている。

000-20180603-05output_comp.jpg
 
 毎日午後8時に定点観測している「なばなの里」のWebサイトによると、わたし達の訪れた夜(6月3日)のボタルの発現数は、810匹だったとのことで、これは既にこのところ数年のピーク数を上回って発生しているようだ。

 (2018 発現数の推移:6/3 810匹←6/2 820匹←798←327←355←312←355←290←204匹←)

00-20180603-12output_comp.jpg

 日中は川岸の草木の葉の裏などに休んでいるホタルは、日没とともに光を点滅させながらメスを求めて飛翔を始め、午後8時ころにはピークとなり、やがて疲れたのか午後10時すぎまでには飛ぶ数を減らしていく。

 先に、5月一杯まで名古屋城の外堀で発現していた、か細く短い時間で点滅を繰り返しながら飛翔する陸生のヒメボタルは、写真に写すと鎖線の光跡となるが、6月ごろから発現する水生のゲンジボタは、力強く長時間発光しながら飛ぶ光跡は線となって残る。

0-00-20180603-04output_comp_2018060701133731c.jpg

 世界に2000種も生息するホタルは、主に熱帯から温帯にかけての多雨地域に分布するが、それぞれの場所によって発生時期や発光の仕方にも特徴があるようだ。

 かつて熱帯地方の半島マレーシアで観察した水生のホタルは、乾季には数を減らすものの年間を通じて発生し、川岸の木々に群れて留って発光を繰り返すのが見られた。

 経験的には、ホタルの発光は、しばしのインターバルを置きながら点滅を繰り返すうち、次第に周囲のホタルの発光と競うかのようにシンクロ(同調)しながら強い発光を繰り返し始めるときがシャッターチャンスとなる。

00-20180603-13output_comp.jpg

00-20180603-18output_comp.jpg

00-20180603-23output_comp.jpg

00-20180603-27output_comp.jpg

00-200-180603-03output_comp.jpg

0-000-P1110495.jpg

00-00-IMG_20180604_0001.jpg


 「ヒメを追い つづくゲンジも ホタル酔い」


 なばなの里
 三重県桑名市長島町駒江漆畑270

 「ホタルまつり」
 http://www.nagashima-onsen.co.jp/2018_nabananosato_hotaru/






〇 名古屋城外堀のヒメボタル 2018

―― 夜毎、名城の外堀で繰り広げられる華やかな光の乱舞

 天下の名城、名古屋の都心にある名古屋城の外堀は、築城当時から水のない空堀で、かつては窯業の盛んな瀬戸で生産された陶磁器を名古屋の堀川の水運で港まで運び、そこから輸出するために敷かれた名鉄瀬戸線が走っていた。

 この外堀を通る区間の東大手~堀川は、瀬戸電の「お濠電車」とも呼ばれ市民に親しまれたが、1976年(昭和51年)に廃止され、現在の瀬戸線は「東大手駅」から地下隧道を通って都心の繁華街「栄町駅」まで乗り入れている。

 名古屋城外堀のヒメボタルは、このお濠電車の廃止前後の頃、瀬戸電関係者が堀内の大津町駅周辺で陸生ホタルの群生を発見したとされ、以後ボランティアの手で保護されており、いわば都会の中でホタルが見られる全国的にも珍しい場所となっている。

000-20180524-21 output_comp

00-P1100954.jpg

 日中の木々が生い茂った外堀と石垣

00-P1100973.jpg

 ヒメボタルが見られる、日中の外堀を跨ぐ本町橋周辺
 
00-Panorama 20180522-001

 夜の本町橋周辺

00-P1100953.jpg

000-20180524-12 output_comp

 日本固有種で陸生のヒメボタルは、その名のとおり体長が7mmと、ゲンジボタルやヘイケボタルより一回り小さく、オス、メスともに発光するが、メスは翅が退化して飛べないので、飛翔するのはオスだけとされている。

 また、ホタルといえば、川辺や田圃で発生するゲンジボタルやヘイケボタルはよく知られるところだが、ひと気のない森林などに発生する陸生のヒメボタルは、一般にはあまり知られることはなく、ホタルは水生のものとの固定概念を持つかつてのわたしのような者にとっては、新鮮で驚かされる存在だ。

000-20180524-13 output_comp

 ゲンジボタルやヘイケボタルの発光は、強さがゆっくりと変化しながら飛ぶので、光跡は線となって残るのに比べ、0.5秒と短いサイクルで点滅しながら飛ぶヒメボタルの光跡は、点線になって写真に写ることになる。

000-20180524-15 output_comp

 外堀の石垣、堤上の林の中を飛翔するヒメボタルの光跡。
 毎年5月の連休以降、夜毎、名古屋城の外堀では華やかな光の乱舞が観られる。

00-P1100963.jpg

 日中の外堀の堤上の林と杣道の状況。

000-20180524-17 output_comp

 外堀のヒメボタルの発現する場所は、最初に発見されたかつての瀬戸電大津橋駅跡周辺から、年とともに移動しているかのように思われ、現在は本町橋周辺や愛知県護国神社境内で多く見られる。

000-20180524-18 output_comp

 ゲンジボタルの発光が夕刻の午後8時ごろ以降なのに比べ、ヒメボタルが飛翔し始めるのは午後10時以降から午前2時ごろと遅く、また、発生の時期は5月から6月初旬までとされ、ヒメボタルのピークを過ぎた頃から各地でゲンジボタルの発生がニュースとなる。

000-20180524-19 output_comp

 名古屋城外堀のヒメボタルの情報については、以下のボランティア団体のウエブサイトに詳しい。

 「来て!見て!名古屋城外堀ヒメボタル」
 http://himebotaru.blog.so-net.ne.jp/



00-P1100937.jpg

 日中の愛知県護国神社の境内

00-P1100256.jpg

 愛用の撮影機材。
 撮影には、三脚、電子レリーズ、レンズフードが必要。
 
00-P1100698.jpg

 NHK名古屋放送局が放映した、外堀のヒメボタルの番組。

00-P1100707.jpg

 今年の発現のピークは、5月20日の3,340匹だった。

00-P1100976.jpg

 今年の出現が、ほぼ終了した旨を告げるボランティア団体の掲示。

 なお、最近のボランティア団体のウエブサイトによると、曇り日の5月28日の深夜1時ごろの気温は20℃、湿度が72%だったとされ、ヒメボタルは全体で69匹が観察されたとのことだ。











〇 今日の一献 なばなの里の「ゲンジホタル」を観に行ってきた

―― 清流に光跡を引いて舞い飛ぶ 夏の風物詩

 三重県長島にあるなばなの里では、園内に流れる小川のせせらぎにホタルを育てているが、このところホタルの出現がピークを迎えつつあると聞いて、入園パスポートを持つパートナーとともに昨夜出かけた。

00-P1110955.jpg

 この季節、なばなの里にある清流では5月下旬から6月下旬はゲンジホタルが出現し、6月下旬から7月上旬がヘイケホタルの時期だというが、どうせ観るなら強く光るゲンジボタルがいいと誰でも思うのか、この日も子供連れの多くの見物客で賑わっていた。

00020170605-16output_comp.jpg
 
 草に留まっていたホタルがせせらぎの上を飛び始めるのは、午後8時過ぎころから。
 6月25日までは「ホタルまつり」と称して、閉演時間が午後10時まで延長されているから、先に菖蒲園やアジサイの花を愛でた後、ゆったりと園内のレストランで腹ごしらえしてから小川の岸に行って見ることにした。

000-20170605-00output_comp.jpg

 皆さんホタルをカメラに収めようと自動カメラを操作するが、手持ちのオートカメラでは撮影はなかなか難しい。
 それにカメラからオートフォーカスの赤外線を照射するから、被写体が赤く染まってしまい、わたしの撮影も影響された。
 それはいたしかたないことだが、本気でホタル撮影するなら三脚は必須となる。

00-20170605-14output_comp.jpg

00-20170605-12output_comp.jpg

000-P1110998.jpg

 飛んできたホタルを手のひらに渡してあげたのだが、きっと子供たちには良い思い出になったにちがいない。

 ゲンジボタルの体長は15mm前後で、国内のホタルの中では最大型。
 成虫は、昼には葉などの陰で休んでおり、夜になって活動し、発光して他の個体との通信をしながら出会ったオスとメスは交尾し、交尾の終わったメスは、川岸の木や石に生えたコケの中に産卵するという。
 孵化した幼虫は、清流に棲む巻貝の一種のカワニナを捕食しながら成長するので、ゲンジボタルの発生環境は清流と切り離せない関係にある。

 また、成虫は水分以外は何も食べないといわれ、蛇足だが童謡にある「ほっ、ほっ、ホタル来い こっちの水は甘いぞ、、、」という歌詞は正に正鵠を突いているのだと妙に感心したりもする。

00-20170605-24-02output_comp.jpg

 先日撮影した、名城外堀のヒメホタルの画像の光跡は点線になっていたが、強く光を発したまま飛ぶゲンジホタルの光跡は、線になって残る。
 
00-20170605-19output_comp.jpg

00-20170605-28output_comp.jpg

 夜空の星とホタルの光の競演

00-IMG_20170605_00010_edited-1.jpg

 なお、なばなの里の定点観測では、前日は454匹、6月4日のこの夜は490匹の出現があったそうで、次の日は、510匹と確実に増えている。

00-P1110957.jpg

 アジサイの花も菖蒲も、今が盛りだった。

00-P1110962.jpg











〇 今日の一献 名城外堀に密やかな光を放つ ヒメホタル

―― 来て、見て、感動 自然が残る都心の中の光の群舞

 名古屋城の外堀に、陸生のヒメホタルが生息するのは知っていたが、昨年は時期を過ぎて惜しくも見られなかったから、今年こそはと夜半にパートナーと出かけた。

 普通は山間部に生息する日本固有種のヒメボタル(Luciola parvula) は、名古屋城外堀などの都心部に生息する例は少なく、全国的にも非常に貴重な存在だという。

20170520-himebotaru-01.jpg

 SONY DSLR-A550
 TAMRON SP-A16 AF17-50mm F2.8
  ISO1600 マニュアル 開放

 ヒメ(姫)の名のごとく固体の身体は小さく、ゲンジボタルのように決して強い光を放たないが、密やかな光を放つ群生が乱舞する姿は誰しも心揺るがすに違いない。

0101-20170520-himebotaru-02_edited-1.jpg

 ヒメホタルの出現は、名古屋城外堀にある「護国神社」や本町橋周辺で23時から翌2時の3時間ほど。
 ピークが5月末から6月上旬というから、是非、眠い目を擦りながらも一見されることをお勧めする。

20170520-himebotaru-03.jpg

 訪れた5月20日の夜は、気温17.5℃、快晴。
 次の日のボランティアのウエブサイトでは、702匹が確認されたという。
 まだまだ、これからピークに向かうようだ。

20170523-0500output_comp.jpg

 再度訪れた5月23日の夜は、気温16℃ 晴れ 出現:1,513匹で、いよいよピークに近づく。

 SONY DSLR-A550
 TAMRON SP-A16 AF17-50mm F2.8
 ISO1600 マニュアル 開放

20170523-1300output_comp.jpg

20170524-2300output_comp.jpg

20170523-1900output_comp.jpg

20170523-10output_comp.jpg

00-P1110447.jpg

 日本固有種のヒメボタル(Luciola parvula)

00-P1320415.jpg

 名古屋市中区の大津橋南西たもとに建つ、案内板

00-P1320413.jpg

 なお、ここでは心強いボランティアの方々が、午前2時ころまで活動されているので安心だ。

 また、お出かけには、以下のサイトを参考にされたい。

 「来て!見て!名古屋城外堀ヒメボタル」 
 http://himebotaru.blog.so-net.ne.jp/


00-P1320416.jpg

00-P1110398.jpg

 昨年は、6月に入ってからここを訪れたが、残念ながらすでに時期を過ぎて見られなかった。

 もう一度見たいと白いBMWを運転したお母さんと訪れた少女が、落胆しながら帰ろうとするわたしたちに向かって、わざわざ窓を開けて、車の中から「さようなら。また来年お会いしましょう。」と手を振ってくれたのに励まされたのだった。




#ヒメホタル #名古屋城外堀のヒメホタル



〇 今日の一献 小宅の庭で見つけた、アブラゼミの羽化

―― これからも信頼に応えられるだろうか

 先にクマゼミの羽化について書いたけれど、今度はアブラゼミの幼虫が、雨の日の夕方に自宅の同じキンモクセイの樹を上っていくのを見つけた。

20150722_000.jpg

 午後8時ごろ
 羽化する場所を求めて、木の枝を上っていく幼虫。

20150722_001.jpg

 午後10時30分ごろ
 幼虫の背が割れて、成虫の大きな体が出てきて羽化が始まった。

20150722_002.jpg

 成虫の身体をゆっくりと乗り出す。
 脱皮する成虫は白く柔らかいから、幼虫時代の身体より膨張して大きくなる。

20150722_004.jpg

 午後11時ごろ
 幼虫の殻から身体のほとんどが出て、逆さまにぶら下がりながら翅をゆっくりと伸ばしていく。

20150723_000.jpg

 午前1時過ぎ
 幼虫の殻からの脱皮・羽化をすべて終わって、翅も伸び、身体を反転させ、体液を身体の隅々まで行き通らせて成熟・硬化するのをじっとして待つ。

20150723_001.jpg

 このアングルで見ると、羽化が行われている場所は、我が家のほんの玄関先でのことだとわかる。
 
20150723_002.jpg

 午前2時過ぎには、ようやく成熟・硬化した。
 


20150723_003.jpg
 
 セミの羽化が夜に行われるのは、長時間同じ場所で行う羽化を、天敵である鳥類が活動する明るい時間帯でのリスクから避けるためだといわれる。
 また、夜間も活動する獣などによるリスクから避けるために、場所によっては届かない高い枝まで登ることもある。

 街中にある小宅の、ごく小さな庭で眺められたこの出来事に、いま、わたしはいたく感動している。

 ところで、この季節、セミの声が夜にも聞こえて、うるさくて寝られないとの話がある。
セミの幼虫が地中で成長する期間は6年とされており、その6年の間に人間の身勝手で、幼虫の成育に必要な木々の伐採や這い出るのを妨げるような、整地・舗装などの環境変化がなかったことで、今わたしたちの身近でも鳴くセミの声が聞こえるのだ。
 そしてセミの成虫の寿命は2週間だともいわれ、人間の寿命に比べてすこぶる短い。

 だから少しの間我慢さえすれば、季節が変わり、また静かになるのだから。

 これからも人間は、どれほど彼らの信頼に応えていくことができるのだろうかと思う。






最新記事
カテゴリ
プロフィール

2011deko

Author:2011deko
でこちんの
  『いつか ありしこと。』
   のブログへようこそ!
(掲載写真は、クリックする
と、拡大写真になります。)

性 別:男性
住 居:愛知県
趣 味:ブログのカテゴリー

天気予報

-天気予報コム- -FC2-
月別アーカイブ
来場者数
検索フォーム
リンク